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「おねが、ぁ、ぁ……れん、」
明日はまだ水曜日。ちょっとずつ性に貪欲になり始めていて、理性が働くうちにセーブしないと溺れてしまう。今週は仕事のスケジュールがタイトだ。
「分かった、ごめん。もう遅いしな。週末楽しもう」
その言葉がエロティックに感じる。
『週末を楽しむ、蓮と。きっとベッドで』
そう思うと今度は蓮の体が離れたことが寂しい。中途半端に刺激を受けた体が疼いてしまっている。
「れんの……ばか」
小さく呟いて背中を向けた。多分しばらく眠れないだろう。
「ほら」
引き寄せられて顎を上に向けられる。たっぷりのキスを受ける。舌が絡み合う、互いに味わう……
「今夜はこれで。な。こうしててやるから眠れ」
痺れるようなキスをもらい、ジェイの喘ぎが切ないほど蓮の耳に沁み込む。それでもいくらかは満足したのか、さっきよりジェイは落ち着いてきたようだ。蓮の腕の中にすっぽりと包まれてようやく安心したらしい。10分もすると寝息が聞こえ始めた。
髪にキスを落とす。
「ばか。俺が眠れなかったんだよ、お前が欲しくてさ」
蓮は蓮でそんなことを呟いた。
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