白狼無知で反逆戦線

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「うん、いや、白ちゃんだって見てきたでしょ?戦いの後、負けた方が “どーゆう目に遭うのか”を… 俺達より戦歴長いんだからさ~?(女性なのに、男みたいな言い方をする)」 「?……あの…その、僕は戦いが終わると、いつもガイストが… “後はこっちでやっておくから”って…それに、あんまり勝った事ないし。 いつも正義の連中に負けてたし…」 「ん?そうだね。そっかぁ、するってぇと…あれだね。わかった、ウン!オイッ、誰かぁ!! タブレット持ってこぉぉい!!」 「ハイ、班長!」 意気揚々とガスマスクが答え、四角い物体を二人の前に差し出す。受け取ったガンタイが、画面を操作しながら、白狼に見せる。やがて画面に2文字の漢字が映し出されていく。 「同人?あ、これ、ガンタイのベレー帽についているヤツと一緒?」 「うん、そうそう!そんでね。これがね。こうなってね。」 ガンタイが指を動かし、画面を切り替えていく。魔法少女風の女の子達、 戦うのは白狼達側のような悪の姿。やがて正義が敗北し…現在の自分達と同じ状況だ。 連行される少女達。案内されたのは地下牢、そして… 「な、何これ…」 次々に変わる画像に驚愕の言葉が止まらない。 「な、何で、この子達、皆、裸なの?それに首輪とか、鎖とか、こんな酷い、 酷い、酷すぎるよ!!」 あまりに非情な映像に、体がガチガチ震えてくる。ヒドイ、数百年間見た事がない光景だ。 戦いに負けた側は、皆、こんな目に遭うの? 自分もかつては追われた身だけど、ここまでじゃぁ…こんな事はされなかった。
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