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「ハァ、ハァ…(荒い息をどうにか沈め)まぁ、とにかくあれだ。
ここからは君次第だ、白ちゃん。こんな酷い事を許せない、それを知らなかった自分も
許せないと思う心があるなら、戦えばいい。
また1人、群れから外れる事を恐れる事はない。仲間と呼べるかどうかわからないが、俺達
“同人”がいる。同人は同じ志の集まり。君についてくよ。さっきのカニ道楽倒した弾も
そうだが、この世界の敵には、かなり詳しいからさ。俺達は、あらゆる世界を
以下略だからね。」
ガンタイの台詞を聞くまでもなく、意思は決まっている。断じて許す訳にはいかない。
勝者は倒した者達の事をしっかり考え、強制ではなく、共生を考える。
ガイストだってそう言っていた。もしかしたら、敵になるかもしれないガイストだが…
白狼の浮かぬ表情を“不安”と見たガンタイが言葉をかけてくる。
「大丈夫、君の着ているスーツは、アームスと合わせる事によって未知の力を生み出す
可能性がある。魔法少女や変身ヒロインの特性を持つスーツとそれを打ち消すアームス。
反対の力同士をぶつけた時“ゼロ=無”になると考えるのが普通だけど、逆を言えば、
ゼロから新しいモノを生み出す事が出来る。白ちゃんの真っ直ぐな理念があればね。」
ガンタイの言葉はわかるようで、わからない。敵の技術とそれを打ち消すモノを
一緒にすれば、意味がないのでは?それを変えるのは自分次第?…自分か…
かつて憧れた存在とそれを無効にする能力。両方の立場を(前者はほんの僅かだが)
知る自分なら、それを上手く扱える…のかもしれない。何よりこれ以上、誰かが傷つくのは
それが自分を排除した人間達であっても!
「絶対嫌だ!」
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