白狼無知で反逆戦線

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「ハイハイ、非常に素敵なシーンを見させて頂きましたぁ~。おかげで心のメモリーパック 容量一杯、だから、ここは“セーブ”という事でぇ~」 能天気な声と共に横から滑り込んだガンタイが、ガイストの腕にアームスと似た デバイスを嵌めた。 「これは?」 驚いたような声を出すガイストの体から、急速に熱が引いていく。 白狼が泣き腫らした目を拭い、ガンタイを見上げる。 優しい表情の彼女がそこにいた。 「“退魔用”のアームス、これで、もう大丈夫。お涙頂戴、悲しいシチュって あんまり好きじゃなくてね、俺。」…  戦いは終わった。町の瓦礫と破壊は凄まじいが、死者はごく僅かとの事。 早速の復興が始まっていく。ガイストと白狼は、塔の最上階から、その光景を眺めている。 「これからどうする?」との言葉はいらない。もう行く道は決まっていた。 後はその確認だけだけど…なかなか切り出せない。でも言わなくちゃ、今度は自分から。 「あの、ガイスト…」 意を決した表情で話す白狼。それを静かにガイストの手が遮る。 「わかっている。敵は変われど、我等に変わりなどない。共に行くぞ。白。」 「………うん!ありがとう、ガイスト。」 歓喜の涙をなんとか誤魔化し、笑顔を向ける白狼。居場所はあった。望んでいたモノ以上の 場所が。それに気付かせてくれた、ガンタイ達…?…その姿が見えない。さっきまでここに いたのに… 「白、あれを!」 ガイストの声に振り向けば、先程乗ってきた、同人のヘリが飛び立っている。 走り、手を振る白狼に答えるように機体が 左右に揺れ、やがて小さくなり、空に消えた。
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