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こんなん見せつけられて自分からは動けんなん、生殺し。
「先輩、」
触りたい。俺の手ぇで。
「せんぱい、」
せやのに、握力の強い先輩の右手は、俺の両腕を捕らえて離さへん。
「せんぱい……ッ!」
バッッキバキに猛ったナニが先輩のアソコの前で反り返ってる。早く、挿入りたい。繋がりたい。
「どうしたいか、言ってみ?」
自分だって余裕がないくせに、赤い舌が上唇を湿らす。その舌に食い付きたい。ベットベトのぎっとぎとにしたい。心臓が破裂しそうに鼓動する。
好きが溢れ返って腰が浮く。かくかく揺れる。
「な、ココ、どうしたいか言えよ」
2本に増えた指が肉を割る。にちゃあって、ローションか体液か判らない糸を垂らして中の粘膜がひくついた。
「……いれっ……」
喉が乾いてパサパサで、声が張り付く。掠れる。上手く喋れん。入れたいって。繋がりたいって、滅茶苦茶にして、俺のにして、縛って離れないように。
ふふって、先輩は笑う。
その顔は、恐ろしいくらいに綺麗で色っぽくて、堪らなくて、手玉に取られてるというのがどう言うことか判った。
「いれ、たいっ」
ああ、敵わん。
「センパイん中、めっちゃくちゃに侵したい………っ」
好きや、好きや好きや。
不安も鬱も全部丸出しなまま、それでも最後は強気に笑って進むアンタが。
俺に追い付かれまいと必死なことを隠しもしないアンタが。
「いいよ」
「う、あ」
柔い肉に包まれる。熱くて、焼けそうで、悶絶して足をばたつかせる。
「ばっか、暴れんなっア!」
弓なりに反った体が綺麗やった。
眉間に刻まれた皺がカンノーテキやった。
潤んだ眼が、額に滲んだ玉の汗が、口から覗いた、小さく赤い舌が、
それら全て、俺のモンで、
あと一歩手の届かない熱望で。
どんなに追いかけて背伸びしても届かない憧憬で。
追い付きたい。愛されたい。これだけ愛されても、もっともっとが止まらなくなる。だから知らしめたい。アンタは俺のモンやって。俺はアンタのモンやって。
そうやって叫びながら、前を行くアンタを追い掛ける。
いくらでも、いつまでも。
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