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なんてお互い(俺のは直接見られちゃいないけど)醜態曝しといて、3月始め。
「いえー」
あんだけ騒いだ癖に(騒いだからか)あっけなく先輩は第1志望校に合格した。
「やっぱさ、俺って頭のできがいいから?なんでもそつなく熟すって言うか?」
俺の背中バンバン叩きながら破顔。
俺の胸には破顔できない痼が残る。
ここから、電車乗り継いで何分だっけ。先輩の学校。
この学校はもう、先輩の学校やなくなるんやな、なんて。
大学の近くにアパート借りたんやって?合格したその足で契約にいったんやって?俺の知らん間に先輩の荷物はのぉなって、俺だけ完全に置いてかれてる感じ。合格したかどうかだって、なんで俺が先生から又聞きせなあかんの。電話1本でええから、教えてくれたってええやん。
こんなんに拘る俺はガキなんか。
付きおうてたら、好きやったら我慢せなあかんの?
たったひとつ、年齢が違うだけで、先に生まれただけで。
こんなにもおいてけぼり感。
「知ってんよ」
だって、今日なんの日か知ってる?
あんたはよれた制服でさ。マフラーなんて巻いてるし、白い息吐いてるけど。
合格通知持ってニコニコしてるけど。
俺これから、卒式の送辞読んやで?
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