第2章 レンタル勇者

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 しかし父は、そんな俺の反応が面白かったのかゲラゲラと笑うと、更に衝撃的なことを言ってのけた。 「まあどうやら、俺にもツキが回って来たみたいだな。まさか、あんな”可愛い”勇者が家に来てくれるとは」 「へっ? 可愛い……?」 (き、聞き間違いだろうか。今、可愛いって聞こえたんだが……)  その台詞に、俺は思わず父の目を見つめて固まってしまった。普通、勇者のことを可愛いなどとは表現しない。いや、寧ろ正反対のカッコイイという表現が適切なはず。そんなこと父でも分かっているはずなのに、そのように言うということは――― 「あぁ、お前のお察し通り、滅茶苦茶可愛い『女の子の勇者』だ」  と、俺の想像通りの答えが返って来た。しかし、それでも俺は、  「えっ、えええええぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」  と、本日2度目の悲鳴を上げずにはいられなかった。  何故なら―――
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