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それを聞いた父は、「まあいいや。とりあえず簡単に紹介しておくわ」と言って、その可愛い勇者の肩に手を置いて、
「この子は、雨ノシズクちゃん。最近勇者になったばかりの15歳の女の子だ。そして……」
今度は反対の手で俺の方を指さし―――
「あいつが俺の息子のテオだ。口うるさい小僧だが仲良くしてやってくれ」
と言った。俺は思わず、「誰が口うるさい小僧だよ!」と言い返しそうになったが、それでは父の思うつぼなのでなんとか言うのを堪えた。
そんな俺に対してその子は、
「初めまして、雨ノシズクと申します。不束者ですが、どうぞよろしくお願いします」
と、朝日に照らされて輝く艶やかな青い髪を垂らして、深々と頭を下げて来た。
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