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「いえ、いきなりテオ様を殴ってしまった私が悪いんです! ここに置かせてもらっている身でありながら、ご主人様のご子息を殴ってしまうだなんて! どんな処罰でも受けます、何なりとお申し付けくださいませ!」
そう言って、彼女の方も一歩も引きそうになかった。俺を殴った時とはまるで別人であるかのように、とても律儀である。いや、これが本来の彼女の姿なのだろう。その美しい見た目通りに。
となると、ここは俺が引くしかなく―――
「あ~、分かった、分かった。よし、それでは勇者様に命じるとしよう」
と言って俺は勇者様を指さし、こう叫んだ。
「これから今日1日、俺に付き合ってもらう! それから……俺のことは、今度から普通にテオと呼んでくれ。俺も君のことをシズクと呼ぶ、いいな?」
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