第2章 レンタル勇者

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「す、凄いな……てことは、やはりこの猫も精霊なのか?」  その答えを聞いて俺は、今目の前で傷ついて横になっているガーディアンズを治癒している猫を指さして聞いてみた。 「いえ、彼女は精霊ではなく、私に付いてる精霊のペットといいますか、使い魔的な存在ですね」 「な、なるほど……というか君は、精霊使いの勇者だったわけか」 「はい、その通りです」  ここに来て俺は、ようやくシズクの力の源を知ることが出来た。水の精霊、ウンディーネの加護……だから彼女はこの歳で勇者になることが出来たのか、と俺は心の中で納得した。何故彼女に精霊が付いているのかは謎だが、精霊の力―――それも四大精霊の1つであるウンディーネの力を持ってすれば彼女のような少女でも魔王を倒せなくもない。つまり、精霊の加護さえあれば彼女のように若くして勇者になれる訳だ。  ……ところで、
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