1章 追憶

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「もう3年たったんだ。」 カレンダーにふと目を留めた私は、思わずそう呟いていた。 高2の秋、いじめが原因であの子が自殺をしてから3年。 あの時を思い出すたび、悔しさで頭が一杯になる。いや、思い出すたびという表現は少しおかしいかもしれない。なぜなら、忘れたことがないからである。あの子の笑顔も、あの子がストレッチャーで運ばれていた様子も、全て。3年たった今も、覚えている。
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