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家からバスに乗り、10分。そんなところに、あの子の墓地はある。
あの子の墓の前に来て花を添えようと、紙袋を漁っていると、
「よう、お前も来てたのか。」
声がかけられる。私はその声の主を見た。
「久し「うるさい!私の前から姿を消せ!」
思わず大声を出してしまった。
「ちょ、そ、それはないだろう。俺だって悪かったとは思ってるけどさ。」
「悪かったで済む話じゃないわ!」
そう、あいつは、
「あんたが、いじめの事を先生に言わなければ、あの子は自殺なんてしなかったのに!全部、あんたのせいよ!」
あの子を自殺に追い込んだ犯人だ。
「っつ…俺は、良かれと思って・・・」
「いいから、さっさと帰れ!」
「わ、分かったよ・・・」
あいつは、「また来るな」とあの子の墓に声をかけて歩き出し、姿が見えなくなった。
「はあ・・・」
ぽたりぽたりと、涙がこぼれる。
「なんで、自殺なんか、したんだよう・・・、逃げるなよ・・・・君はもう、私のこと、忘れちゃってるのに、私は、今も忘れれないままで、」
「君は、私が、」
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