一杯目

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 カフェオレを口に含みながら、母さんのメッセージの続きを読む。いつも通り、夕飯の買出しのメモがつらつらと書かれていた。  母さんも事務の仕事でフルタイムで働いているものの、仕事帰りに買い物をしていると遅くなる。  だったら、昼前には帰ってくる俺が買い物をしてくるよ、という話になって今に至っている。  今日は材料からすると親子丼か。俺の大好物の一つ。 「番号札、三番でお待ちのお客様~」  店内の静かなBGMが流れる中、自分の番号を大きな声で呼ばれると、ちょっとだけ驚いてしまって、ついついビクンと身体が跳ねてしまう。  呼ばれるのはわかってるんだけど。
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