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その後も彼女は何やら色々話しかけてきていたが、右から左へと聞き流し、俺は生返事を返しながらピザパンをもそもそと咀嚼する。
出来立てだったはずなのに、もうチーズが冷えて固まりだしている。一気に美味さが激減だ。
このまま、こいつらと話をしてると、ホットミルクの美味さすらも味わえなくなる。
さっさと食い終えて、ここから逃げるに限る。俺の中のもう一人の俺が囁くんだ。早いところ逃げろって。
ピザパンを食い終えると、後は残ってたホットミルクを飲み干すだけだ。
ああ、本当に、残念だ。せっかく、ハチミツのまろやかな甘みを、美味しく味わうつもりだったのに。
「ナミちゃん、お待たせ~」
男たちは俺のほうを見もせずに、彼女の頼んだカフェオレとサンドイッチが乗ったトレーと、自分たちの飲み物を持ってきた。
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