四杯目

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 俺は、ああ、とため息をつきそうになる。  俺が一人の時だったら、声をかけられたことを素直に嬉しいと感じただろう。それなのに、今、目の前にいるこいつらとともにいることが残念でならない。  トレーを持って振り向くと、ホワイトさんはカウンターから出てきていた。  颯爽と歩み寄る姿は、まるでモデルみたいだ。俺の目の前まで来るのは、あっという間。  さっきまでの厳しい雰囲気とは違い、俺と目があうと、嬉しそうに微笑むホワイトさん。  久しぶりに見るせいか、反則的にカッコいいのって、ズルいなぁ。男の俺でも、なんだか顔が熱くなる。 「こ、こんにちは」  俺はなんとか笑顔で挨拶ができたと思う。 「こんにちは。お友達?」  少し声を抑えながら聞いてくるホワイトさんが、チラリと『ナミちゃん』たちに目を向ける。  その言葉に俺は口元を歪めそうになる。正直、「違います」と喉まで出かかった。 「そうなんです。大学の友人でぇ」  彼女の声が俺の背後から被せるように聞こえてくる。俺は堪らず、大きくため息をついた。
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