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「そうですね。もう用は済んだんで」
余計な出会いはあったものの、目的のホットミルクは飲めたし、いつまでもここにいると『ナミちゃん』たちにもっと絡まれそうだし。
本当は、もう少し、話をしていたい気もしたけれど、ホワイトさんは明らかに仕事中だ。
返却口にトレーを置くと、ふと、どうしてホワイトさんがここにいるのか、疑問に思った。もしかして、こっちに異動にでもなったんだろうか。
「実は、ここの店長が入院しちゃってね。一週間だけ、こっちの面倒をみることになったんだ」
思ったことを素直に聞いてみると、ホワイトさんは困ったような顔で、そう答えた。
自分の店とは若干勝手が違うのか、色々とスタッフへ注意しなくちゃいけないことが多くて大変なんだ、と、少しだけ愚痴っぽいことを言う姿に、いつもは大人でカッコいいホワイトさんなのに、なんだか可愛いとか思ってしまった。
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