閑話:ホワイトさんの甘いため息

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 初めてゆで卵をあげた時、申し訳なさそうな顔をしながらも、美味しいそうに食べてくれた上原くん。  その姿に、本当にこの子は可愛いなぁ、とつくづく思わされたのだった。  そんな彼の可愛さに気が付くのは、立花さんのような女の子たちばかりではない。  たぶん、昼間、よくみかける女性従業員に人気のあるイケメン警備員もそうに違いないし、夜勤にいる大柄な若手の警備員も怪しい。  上原くんは少し鈍いのか、彼らの視線に気づいていないようで、私は彼のことが心配で仕方がない。
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