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「俺は、その…親が結構、歳いってから産まれたんだ…だから俺は、古いタイプの人間なんだ…」
雄幸は動揺し目を泳がせながら語っていたがジッと美咲を見つめる
「だから、その…プ、プロポーズは…男の俺が言いたい…と言うか男が言うベきだから…美咲からのプロポーズを受けちゃうと…」
普段は気づかない桜の香りが無風のためか優しくその場を包んでいる事を感じる2人
桜の木の下でこの後どの様な会話をしたのか…
それを語るのは不粋というもの
とはいえ、描写だけはしておくべきだろうか?
ふたりは微かに香る桜花の祝福のようなほんのりと優しく、僅かに甘い口づけを深く、そして長くしていた
気付けば日が落ち辺りが暗くなっていたほどだ
親から愛されその深い愛情で育てられたのであろう雄幸がこれからどれだけ、いわゆる男というものを美咲に見せられるかはわからないが…
桜花の祝福を受けたふたりはきっとその香りのようにほんのりと優しく幸せな生活を過ごせるのではないだろうか?
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