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今日の天気は雲1つない晴天。いい天気だから散歩しようとか普通の奴は思うんだろうが俺は思わなかった。
あいつが死んでから何日がたったのだろうか。
ただただ、俺は毎日をパソコンを見つめて過ごすだけだった。そんな俺を魔王(母親)が許す訳が無い。「外に行ってこい!」と天気がいい日は外に出される。だから今日も俺は外に放り出されるのだろう。
そんな事を考えながら上を見つめていれば扉が勢いよく開いた。
来やがった、と扉の方を見れば魔王はいつもみたいに「外に行ってこい!」とお決まりのセリフを言うかと思いきや今日は言わなかった。他に用事がある時は勢いよく扉を開けないというのにどういう風の吹き回しなのだろうか。まぁそんなことはいいとして。魔王さん?その腕にあるものは何でしょうか。
「さっき玄関でおすわりしてたから拾ってきちゃった☆ほら可愛い子猫ちゃんよ?」
「へ、へ?……で?」
よちよちー、と赤ちゃん言葉で子猫に向かって話す魔王を見て顔が引き攣る。
「飼うのよ。あんたが」
「……無理」
「無理じゃないわよ。餌代とかは出すからあんたが面倒見なさい。」
「無理無理無理無理!!」
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