お願い5 今度は俺が

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2人は端の席に座ると、溜息をついた結花に千香は苦笑した。 「本当にめずらしいね。結花がそんなに落ち込んでるなんて。樋口主任の事でしょう?」 「……うん」 「何があったの?」 「とうとう言っちゃった。好きだって」 その言葉に千香は、いまさら?と言う顔を結花に向ける。 「嫌?待って。何度も言ってたよね?好きって」 「うん。でも本当に本気にしてなかったみたい。言い合いになって、私本当にきれちゃって、本気で好きなのって言ったら、驚いて言葉に詰まってた」 結花は、自嘲気味に笑うとビールを一口飲んだ。 「嘘……。誰が見ても好きってわかっていたと思うのに……」 千香は唖然として言葉を詰まらせた。 「それだけ、女として見られてなかって事でしょ」 「それで、最近まったく仕事以外で話をしてないんだ」 千香も納得といった顔をした。 < 107 / 175 >
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