お願い5 今度は俺が

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そこで時間になり、送別会が始まり周りが静かになった。 ドリンクを片手に、上座にすわる晃の姿を結花は目で捉えると、すぐに視線を外した。 (見たくないな。大脇さんも来てるんだ……) 見たくないものこそ、すぐに気づいてしまう自分に内心ため息をつきながら、主役の話に拍手を送った。 挨拶も終わり料理や酒も用意された会場の隅でビールを片手に、結花と千香はまた話を戻した。 「それでどうなったの?」 「どうにもならないよ。だって大脇さんと付き合ってるみたいだし」 「えー?それは大脇さんが勝手に言っているだけでしょ?本人に聞いたの?」 「それは……聞いてないけど」 「でもね、もうなんか疲れちゃった。どれだけ頑張っても女として見られないし、いつまでも後輩でいるより、新しい恋愛した方が幸せなのかなって」 バケットをオリーブオイルに付けると、結花は少し口に入れた。 「まあ……ね」 その事に同意しつつ千香は結花をじっとみた。
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