2523人が本棚に入れています
本棚に追加
/168ページ
「おはようございます」
次の日、結花は事業部に入るといつも通りを装い笑顔を向けた。
「おっ、小松おはよう」
「結花ちゃんおはよう」
その声に結花はにこやかに頭を下げながら、デスクに座ると真っすぐとパソコンに向き、見えない場所で軽く息を吐いた。
少し気を緩めていた結花は、横からの声にハッとして顔を向けた。
「ゆかちゃん、今日は、営業部の本宮さんの送別会出席よね?」
「はい」
先輩社員からの問い掛けに、咄嗟に返事をした物の、内心は晃と顔を合わせる場所は避けたいというのが本音だった。
最初のコメントを投稿しよう!