01;消えた日常

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この日までどうやって過ごしたか記憶に無かった 同級生に背中を押され焼香の線香の臭いが立ち込める祭壇の前に促される 「春斗・・・大丈夫か?」 「酷い顔よ」 クラスメイト達が、自分らも真っ赤な目をしながら気遣ってくれた。 葬儀が終わり、とぼとぼと帰り道、二人との小さい時からの思い出が、走馬灯のように脳裏を駆け巡る。 「うっ・・・うわぁ~」 丘の上、夕日がきれいな町を見下ろしながら俺は泣いた・・・・ 離婚して母子家庭になって、去年母もガンで無くなり、おじさんに資金援助のみで一人暮らしさせられ、寂しい時も一緒に居てくれた幼馴染、半身を無くしたみたいな感じがした。 そうして、またとぼとぼと歩いて居ると、二人が事後にあった交差点さしかかった。 ガードレールに沢山の花が置いてあった。 キーン! 空気が変わった 「?なんだ?」 キキー! 「キャー」「うわぁー」 周りで悲鳴が、見ると暴走車がこっちに向かっている (やばい!避けられない) ドーン!ガッシャーン! 鈍い痛みと共に目の前が暗転した。
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