理想のヒモ生活

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 というわけでこれから、ヒモになる方法を模索していこうと思う。仕事で身につけた調べる、考える、実行するの3つを抑えて、理想のヒモ生活を得ようではないか。  窓の外を見ると、夕焼けの光が差し込んでいる。夕暮れ時、カラスのアホーアホーという声が聞こえてくる。  さて、さっそくやるか。今日が『ヒモになると誓った日』である。  その日から俺は暇な時間はヒモ化計画の準備を進めた。  まず、俺のような背も高くなく、顔も普通の人間がヒモになるには必要なことがある。まずは夢を大きくもつこと。できれば大きな目標がいい。漫画家を目指しているとか、ミュージシャンを目指しているとかそんなところである。俺は小説家を目指し、いつか芥川龍之介のような名作を生み出すのだという理想を掲げることにした。  次にあえて男としてダメな部分を一つ持つ。パチンコで金を使うとか、部屋が汚いとかそんなところである。これが女性の母性本能をくすぐるとネットに書いてあった。  そういうわけで、俺はパチンコを始めた。CRまどマギ結構おもしれぇな。  次にいよいよ、ヒモになる女性にターゲットを絞る。ネットで街頭ビジョンをなんとなく眺めているような子は狙いやすいと書いてあった。悲しそうな目をしている人がいいらしい。  俺は某駅前に赴き、近くの街頭ビジョンの近くにいた。     
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