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変わり映えのない景色が流れている。
いい加減飽きてきた私は運転をしながら、ちらちらとバックミラー越しの彼女を見る。
ばれないように盗み見ていたつもりだったが、何回目かのそれで、彼女とバッチリ目が合ってしまった。
「なんですか?若葉さん。」
尚子が後部座席から乗り出し、私の耳元で囁く。
いきなりすぐ近くにこられた上に耳元がくすぐったくて、つい赤くなってしまう。
「な、なんでもない…。」
付き合って1カ月。
私たちはとても幸せだった。
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