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部屋に入っても尚子は無言のまま。
「尚子…なんか、ごめん。無理やり誘ったけど、やっぱあんまり楽しくなかった?」
恐る恐る尚子の顔を覗き込む。
「…若葉さん、違うの。私が悪いから…」
「??どういうこと?」
「若葉さんがステージの方見て、目を輝かせてて、あーすっごい好きなんだなぁって思って。そしたらだんだん寂しくなってきちゃって…いや、好きの意味が違うとかはわかるよ?でもやっぱり、なんか…私以外の人を見てると不安になるというか…」
いつもはハキハキしている尚子が、しどろもどろになりながら伝えてくる。
それが余計にいじらしく見えて、言い終わらないうちに彼女の体を引き寄せた。
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