最終話 しあわせ

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どこかから尚子の声が聞こえる。 近くからではなくて、壁の向う側のような、遠くから聞こえてくる気がした。 24歳になった夏。 都会では定番のファミレスチェーン店。 最近流行りの曲がBGMで流れている中に、尚子の曲もあった。 「あ、これすごい好き!◯◯のCMのやつだよね。」 後ろの方からそんな声が聞こえてきた。 振り向けないが複数人で来ているらしいその声の主たちは、みんなこの曲を気に入っているみたいだ。
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