Love Trap

6/22
前へ
/22ページ
次へ
 しかし、うちのクラスの担任は少々暑苦しい性格で、いなくなった鷹藤君をいつも探し回っていた。  HRの時間なら、私も駆り出されることが多かった。他の子達はその間自習だ。  そして、今日みたいに化学の授業中なら先生が離れる訳にはいかず、私だけがこうやって探しに行くことになる。  こう度々捜索に駆り出されていると、鷹藤君の行きそうな場所にはおおよそ見当がつくようになる。  これ、ある種特技になるんじゃないの? とくだらないことを考えながら、私は階段をどんどん上がっていった。
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!

93人が本棚に入れています
本棚に追加