92人が本棚に入れています
本棚に追加
/22ページ
「でさ、ちょっと面白いことに気付いた!」
「面白いこと……?」
私に面白いことなんて何一つないと自覚しているので、それが何なのかさっぱりわからない。
今度は何を言われるのかと項垂れていたら、耳元で鷹藤君の声がした。
「高梨さん、あまり表情変わらないから感情読めないって思ってたけど、違った」
囁くような声にビクッとして距離を取ろうと思ったけれど、さっきと同じように腕を掴まれて逃げられない。
「高梨さんは感情が顔に出ない分、声に出る」
そう言われ、私の動きがピタリと止まった。
「声……?」
鷹藤君は得意げな顔で大きく頷く。
最初のコメントを投稿しよう!