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不思議な事の始り
これは一本の電話で始まりました
遡る事 7年年前のあの日 奇妙な電話が入った
その日は 休日で昼近くまで寝てる私でした
妻と子供は殆ど家には居なく 多分私への配慮だったのでしょう
お昼前だったでしょうか 居間にある電話で目が覚め 受話器を取るとガサガサと向こうから聞こえてきます
悪戯か?少しムッとして受話器を置きました
暫くすると再び鳴り出す電話
(上城ですが) また紙をグシャグシャとしたような音が
少し腹立たしく (いい加減にして下さい) と強めに言って受話器を下ろした
眠気もすっかり覚め 珈琲でも飲もうと準備をしてると
またもや電話が
(貴方は誰ですか?いい加減にしろ)
(あなた… わ私です)
それは切羽詰まった妻の声でした
(どうしたんだよ)
(朱音が…朱音が うぅ)
朱音とは私の娘で どうやら救急搬送されたと 妻の携帯へ連絡があったと聞きました
病院を聞き 私は急ぎ病院へ向かったのだった病院へ着くと そこには妻と娘の友達がいました
面会謝絶の札が私の目に止り 事の重大が
少し落ち着きを取り戻した妻が言うには 階段の所でうずくまったらしいと友だちから
暫くすると病室から医者と看護師が出てきた
(先生娘は大丈夫なんですか?何が原因なんですか?きちんと調べて下さい)
すがる思いで医師に投げ掛けた
ドア越しに見えた娘は管に繋がれてる姿でした
(今は何とも…血液検査も異常ありませんでしたし 明日精密検査を…)
(中に入る時はこれに着替えて下さい)
渡された服を着てる時 娘の友達が
(朱音 携帯握りしめ家に電話しなきゃ と何回も言ってたんです)
(それで電話を?そっか ごめんね心配かけて ありがとう もう大丈夫だから 今日は帰っていいよ)
(でも…)
(私 朱音の着替え取りに行ってきます この子たちも送って行きますので 朱音をよろしくお願いします)
(分かった)
私は服に着替え病室へと入った
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