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「菜美ちゃん、手ぇーちっちゃ!」
「えぇ!?」
手くらべをするように、手を合わせられる。
周りの女子マネージャーたちから、
「きゃあーっ!」という悲鳴が聞こえる。
「……!」
口をぱくぱくさせることしかできない私。
「俺が大っきいだけかな?でも可愛い手ぇしてるね」
「あ…あぅ…」
「あ、いけね。練習戻んねーと。じゃあね菜美ちゃん」
そう言ってたっくん先輩は颯爽と練習に戻っていった。
トキメいたわけじゃない。
ただただ、びっくりして。
私の頭は、混乱状態に陥っていた。
だから……
そのときの侑己の視線に、気付けなかったんだ。
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