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いいんだよ。
「はぁ~ぁ!
たっくん先輩、今日もかっこよかったぁ!」
学校からの帰り道。
幼なじみの侑己に私のお喋りを聞いてもらうのは、小学校のときから今に至るまで、もはや恒例行事だ。
高校に入学し、はや2ヶ月。
最近の話題は、もっぱら私の憧れの「たっくん先輩」。
3年生のたっくん先輩は、容姿端麗、成績優秀、しかもスポーツ万能で、サッカー部のエースをつとめている。
王子さまスマイルでウィンクするなど、ファンサービスもいいもんだから、全校の女子生徒ほぼ全員がたっくん先輩に魅了されている。
終いには、「私のハートに、たっくんの愛のシュートが…決まった…!」と狂いだす女子も少なくない。
そして私も、そのうちの一人だった。
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