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「コラ、お前はバカか? 何度同じ事を言わせれば気が済むのか? お前は何をさせてもダメだし、いくら英語ができても、お前は日本語がなってない! お前が居るとロクなことがないから、お前なんか要らん! お前みたいなクソババア一人置くよりも、若い子の方が使えるから、今すぐ辞表を書け」
私は、このセリフで目を覚ました。目を開けて見ると、天井が見えるだけである。もうだいぶ前の事なのに、こんなセリフで公開処刑された悔しさは今でも忘れない。
自分の両親が使っていた方言しか喋れないあの時の上司は、とっくに定年退職している。それに今は生きているのかどうか知らない。寧ろ死んだくれた方がセイセイする。私があのクソ上司の葬儀や法事に参加しない方が、私を悪者にしてるであろう向こうの遺族にも都合がいいだろうと思って前へ進むしかない。
朝食の準備をしてできた物からテーブルの上に並べていく。それを一口食べた舅がまたグチグチ言い出した。
「何年経っても旨い物を作れないのう。掃除も洗濯も機械任せで家事もロクにできん。俺ならこんな女に求婚しないのに、倅の趣味が悪いのう。こんな女のどこが良かったのかのう」
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