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自分よりも若いとか美しいとかに腹を立てて執拗にイジメるオバさんはいつの時代にもいる。鏡を見ると自分が老けたのを感じる。若い子をイジメてる者は、自分が若い時にはモテなかったのかなと見当がつく。私はそういう人とは距離を置いて自分の仕事をすることに頭を使っている。イジメられてる自分には、それをやればブーメランとなって返ってくるとわかってるから敢えて他人への不満を言わないことにしている。
万引きやモンスター客には毅然とした態度をするのが物売りである。万引きGメンが捕まえるのは大抵老人である。今日も見窄らしい老人が連れて行かれた。舅よりも面倒な客を応対したらすっかり日が暮れている。私は、店の売れ残り惣菜を持ち帰って、それを食卓に並べる。舅も子供も廃棄寸前の惣菜だと知らずに黙々と食べる。
次の日もその次の日も給料と売れ残り惣菜を手に入れるためにレジ打ちをする。中には、レジ打ちの係員にいちゃもんを付ける老人がいる。舅よりも狂ってる客が案外多い店で働くのが今の私だ。
課長をしている夫の給料には及ばないが、それでもお金を稼ぐことが私の生きがいである。サービス残業させられている夫と違って決まった時間に帰れるし、都合ができると休みを取ることもできる。
一口にパートと言うけれど、それが主婦の都合に合わせた働き方だと自分で実感する。舅が倒れたり子供の学校行事で仕事を休むことがいつでもありえる。正社員だと簡単に休めないから、若いうちに会社を辞めさせたあの時の上司に感謝すればいいのかなと思い始めるのだった。
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