第一章

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第一章

私には夢の中で夢を見ていると言う感覚が昔からあった。 夢が覚めない恐怖などなく、ただ今は夢の中にいると自覚するだけ話なのだが。 しかし、今日目覚めてみるとベッドの上に古ぼけた水筒が置いてあった。 その表面には乾いた土が少しついていて、どう考えても私の持ち物ではなかった。 夢は起きたときには覚えているが今になっては昨夜の夢の記憶もない。 その水筒を降ってみると中に水が入ってるのがわかる、私はグラスに中の水をついだ。 大きいグラスは水でいっぱいになりまだ水で重い水筒の中身をを私は別のグラスに注いだ。 噴水のように水はつきることはなかった。 私はグラスの水を口に含んだ。 優しい味の水だった。 その水筒は大事にサイドテーブルの上の小さなテーブルマットの上に置いておいた。 どこかの異空間で持ち主が探してるかもしれず、砂のついた水筒なら、遠い砂漠から旅してきたものかもしれず、元の持ち主は水筒がなく困っているのではないかと思い、私が仕事に出るときはいつも初めて見つけたベッドの同じ位置に置いた。 そこが異空間との境目かもしれないと思い、水だけなら困るかとビスケットの類も布袋に入れて一緒においておいた。
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