宇宙(うみ)と大海(そら)と夢見るクジラ

あらすじ

　舞台は遥か昔に陸地の99％が水没してしまった地球。
　その難を逃れるため選ばれた生物のみをのせ宇宙へと旅立ち、帰ってきた方舟「アーク」。
　海中に独自の都市群を造りその生態を変化させながらも再び世界を繁栄させてきた国家「マルト」。
　出会った二組の人類は互いを認めあい再び共に生きることを誓い合うが不幸な事件により臨戦状態となってしまった。

　そんな情勢のなか、「マルト」の旧都市(通称フロオケ)のさらに辺境に住む少年『クロケット』は二人組の男女に騙され町のゴロツキ達に捕まってしまう。

ゴロツキ達の親分であるフィロガーによって誤解は解けたがクロケットのもつ深海を探索する能力に目をつけたフィロガーはクロケットに深海に眠る財宝を探すことを依頼する。

　フィロガーの頼みを聞いて宝が眠るとされている海溝の探索をするクロケット。しばらくして目的の宝が見つかり回収の為の発信器を着けていると巨大な白クジラが襲いかかってくる。

　助けを求めるクロケットであったがフィロガー達は巻き添えを恐れクロケットを残し逃げ去ってしまう。
　立て続けの裏切りにショックを隠せないクロケットはそのまま白クジラに飲み込まれてしまう。　
　白クジラの体内で目を覚ましたクロケットは不思議な雰囲気を持つ少女『ゼペット』と少女を守る自立起動型人形(オートマタ)『ノッキォ』が助けを求めているところに遭遇する。

　人を信用することが恐ろしくなってしまったクロケットは二人(一人と一体)を助けることを躊躇してしまうがゼペットの言葉を聞き、再び人を信じることを心に誓う。ノッキォとゼペットの協力も得て無事二人を助け出す。その時のゼペットの横顔に見とれて頬を染めるクロケットだったがゼペットからは助けが遅かったことへの怒りと暴力がプレゼントされてしまう。　

　そんな二人を見てあきれ果てるノッキォ…ここまでで第１話。