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コンビニから出てきた秋山くんは、ニコニコと嬉しそうな表情でオススメだというカフェに案内してくれた。
店内はアンティーク家具にダウンライトとスタンドライトで照明されていて静かな曲が流れる。
若い人よりもシニア層を意識したインテリアだと感じた。
「雰囲気の良い落ち着くとこだな。秋山くんならもっと派手なカフェかと思ってた。」
店内を見回し素直にそう感想を言うと、照れたように笑う秋山くん。
「アハハ。俺、そういうイメージなんだ。気に入りました?」
「うん。すごく落ち着く。」
「良かった気に入ってもらえて。」
案内された席に先に座らせてもらい、向かいに秋山くんが座る。
ここのオススメはね…なんて一つしかないメニューを広げて説明してくれるが、こじんまりとした店内にあるのは小さな机なわけで。
必然的に秋山くんの距離が近くなる。
さすが美形。
こんなに近くで見ても悪いところが見つからない。
「で、どれにします?」
説明そっちのけで顔に見惚れていた俺は、秋山くんが顔を上げたことでばっちりと目が合ってしまった。
途端に慌てて体を離した秋山くん。
…あ、残念近くで見えなくなった。
「すみません!」
ワタワタと赤くなりながら謝る姿がやっぱり犬みたいで、とうとう声を出して笑ってしまった。
「何だそれ。謝る意味わかんないし。」
俺が笑いながら言うと、秋山くんも赤い顔のまま少し困ったように笑っていた。
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