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「おはよう、蒼牙。」
キッチンで朝食を作っていた悠さんが俺を見て笑った。
「・・・おはようございます」
・・・あれ?普通だ。
絶対に『またやっちまった』と恥ずかしがっているか、『この絶倫!』と怒っているかのどちらかだと思っていたのだけど・・・。
キッチンの向かいに座り、料理をしている恋人を見つめた。
・・・うん、やっぱり対面キッチンにして良かった。
部屋を決めるとき対面キッチンだけは俺が譲らなかった。
こうして料理を作ってくれる悠さんを見るのが好きだから。
それにしても、これって・・・
「なんだよ?」
俺がニコニコと見つめていたのを訝しんだのかトーストにバターを塗りながら聞いてくる。
「いえ、新婚みたいだなぁって、幸せに浸ってました。」
素直に答えると、悠さんは一気に顔を赤く染めた。
「・・・お前、バカだろ。」
憎まれ口を叩くと悠さんは「ん、並べて。」と朝食をカウンターに置いた。
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