27 引っ越し祝いの副産物

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side 蒼牙 「悠さん、まだ飲みますか?」 「んー?・・・うん、」 リビングのソファに寄りかかり、天井を見上げた悠さんに声をかける。 ほんのり色付いた首筋と鎖骨が晒されていて、それだけで俺の心を乱してくる。 悠さんが留守の間に見つけたコスプレ衣装。 まだ袋を開けてもいなかったそれを見つけ声を出して笑ってしまった。 悠さんが自分で用意したとは思えないし、恐らくは人から押し付けられたのだろう。 そして俺に見つからないうちに処分するつもりだったに違いない。 風呂上がりに詰め寄った時に見せた、あの慌てた様子が何ともそそられた。 『俺が着せると思った?』と聞くと素直に頷いた悠さん。 よく分かってるよね、俺のこと。 こんなもの見せられたら着せたくなるに決まってる。 今まで付き合ってきた彼女たちにそんなことを思ったことはないが、悠さんは別だ。 いろんな姿が見たい。 可愛いのも、綺麗なのも、全て目に納めたい。 全て俺のものにしたい。 だからこの衣装を見つけたときから、俺は楽しみで仕方なかった。 だけど素面の状態でお願いしたって絶対に着てくれる訳がないから。 だから少し卑怯だけど、アルコールの力を利用することにした。     
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