猫嫌いの旦那さまと、猫の私

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と、瞬時に反応して叫びながら逃げていったにゃ。 奥さまは笑いながら私の頭を撫でてくれたけれど、私は旦那さまの反応が気になって気になって仕方なかったにゃ。 「名前どうする?」 「名前?猫に名前なんているのか?猫、でいいんじゃないか、別に」 ソファに座りながら、奥さまと旦那さまは、どうやら私の名前について話してるようにゃ。 「ダメよ、ちゃんと考えないと。だって今日からこの子は私達の家族なんだから」 と、奥さまは反発したにゃ。 「うーん、この子……体は白くて、何だかフワフワと宙に浮きそうだから、ケセランパセランは?」 そう奥さまが嬉しそうに言うと、旦那さまは眉を寄せたにゃ。 「そのセンスに自信があるのか?きみは」 「だって可愛いじゃない」 「長いし、呼びづらい」 私が思ってることを旦那さまが代弁してくれたにゃ。私はソファの背もたれの上に飛び乗ると、そこから奥さまの膝の上に乗っかる。私の名前はもっと可愛い名前がいいにゃ。 そう思っていたところで、旦那さまはぼそりと小さく呟いた。
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