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あの日の記憶。
あれはある寒い朝のことだった。その日1人暮らしの俺はゴミ出しに行った。と言ってもたかが大学生の一人暮らしなんてカップラーメンのゴミと弁当のゴミぐらいしかないのだが。世間にとって今日は聖なる夜。
まぁ独り身のおれには関係ないのだが。それにしたって寂しいことは寂しい。先月前の彼女と喧嘩別れして以来新しいひとどころか縁もない。と心に思いつつぶつけようのない怒りをゴミ袋にぶつけてやるため全力でゴミ置き場にぶつけた。
「なにやってるんですか?」そう心配そうに後ろから声をかけられた。振り向くとそこには20代後半であろう女性が立っていた。俺のアパートの住人だろうか?どちらにせよ見たことがない綺麗な女性がたっていた。身長は俺より少し低いだろうか?
「いや、大丈夫ですよ。」俺は答えた。するとワンテンポ遅れて
「それなら良かったです。少し苛立っていましたので心配になって声をかけてしまいました。すいません。」
なんだろうか。このちょっとした違和感は。だがその時はあまり気にならなかった。
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