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side渚 先に謝っとこうとおもう。 優人さん、貴方がなくなった側からごめんなさい。でも安心してください、貴方の最愛の息子さんは、俺達が大切にします。 「優人さんが言ってたんだ、波留はクロワッサン好きだろ?食欲なくてもこれは食うってさ」 俺が作ってんだぜ?そういうと波留は目を丸くした。 17歳にしては可憐すぎるその容姿に、俺も八潮もメロメロだ。 昨日の今日で、まだまだ情緒不安定な波留は、優人さんを思い出して度々泣く、まだ心を殺してないだけいい。 病院で出会った時の様に死んだ目でいたら、本当に死んでしまいそうだ。 幼い頃の写真を優人さんに何度も見せてもらった。 可愛い波留。 ずっと会いたかった波留。 小さな波留の写真を沢山見せてくれた優人さん。 可愛い波瑠が写真の中で凛々しく成長していく姿を、俺と八潮はあれから二年間見守っていたのだ。 母と優人さんが上手くいけばいつかは弟になると信じて疑わなかった波留は、優人さんを亡くして一人ぼっちになってしまった。 結果として母達は籍を入れる前に死別してしまった。 波留とは、病院で初めて顔を合わしたというのに、俺と八潮の気持ちは家族も同然で、波留にもいつかそんな風に思ってほしいと、柄にもなく…願う。 「学校には葬儀が終わるまで休むと連絡した」 「はい」 「波留の気持ちが許すなら、葬儀の手配も手伝いたい」 「…はい」 萎縮している訳ではないと思うのだけど、八潮と対峙する波留、二人を見てると教師と生徒の様だ、笑える。 も少しソフトに接してやれよと八潮に突っ込みたいところであるが、面白いので黙っとく。 「波ぁー留」 「…はい」 「甘えろよー、出会って間もないからって遠慮するな?今日から俺達が波留君のお兄さんだ」 「ぇ…お、兄さん…?」 「そうそう、兄ちゃん達に甘えろー、手続き云々は八潮に任せて、波留はさ優人さんの事だけ考えてればいいんだ」 「あ…はい」 あ、って、…はい、って可愛い、八潮も満足そうだ。
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