Chapter4 箱の外

2/2
前へ
/8ページ
次へ
時計を見ると、もう夕方の4時だ。 窓の外にはいつもと変わらず、優しい薄桃色の桜が咲いている。 (あれ?) 「いつもと変わらず?」 いつからこの桜は咲いてるんだっけ。 桜って春の、いっときだけ咲いて散るんじゃなかったっけ? 散らない桜。 箱の中の変わらない風景・・。 一つの、コワイ考えが頭に浮かんだその時 上から視線を感じた。 見上げると、そこにはジッとこちらを見つめている大きな2つの目が・・。 「ヒッ」 叫ぼうとしたけど声が出ない。 カラダも・・。 ・・・ そして、私の世界は時を止めた。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加