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「 鎌チョさんの百目堂書房ってトリオイ製薬の会長 つまり月夜君のおじいさんの会社でしょ 頼れないんす 」
「 それこそ危険だ 企業が独占していい技術じゃない トリオイだって一枚岩じゃないんだ 」
「 そっか そんで僕はどうすれば 」
「 しばらく匿ってくれ ここなら絶対嗅ぎつけられない 俺とお前に接点は無いからな 東京の外れで人目も少ない 」
「 それくらいなら構わないけど接点はあるじゃん 」
「 なんでだ 」
「 月夜君 あの子 感だけは鋭いよ 上に誰か居たらすぐ気づいちゃうかも あとお迎えに時々来る目付きの鋭いおっさん えっと 車田さんだっけ 」
「 げっ 車田も来んのか 」
車田は鳥迫秀一の長年のお抱え運転手で今は個人秘書もやっている、いわば鳥迫秀一の側近なのだ。鎌丁も親しくは無いが見知った顔だ。
「 それから僕だって綺麗じゃない 少し前からつなぎ姿のペアルックのカップルに探られている 」
「 げっげっ そりゃ三刀と海乃だ 百目の記者だ ユウリ 月夜ちゃんを今すぐクビにしろ お前 トリオイに包囲されてるじゃないか 」
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