2/5
886人が本棚に入れています
本棚に追加
/233ページ
オレら? 「祓魔師か?」 朋樹が聞くと、玄翁がうむと頷く。 祓魔師... エクソシストか。 オレと朋樹の本業は、まあ、そういうヤツだ。 朋樹は主に霊関係。元はヒトだったものが主で オレは それ以外。 簡単に言えば、榊や玄翁みたいなのとか 他の よくわからんヤツとか。 それでも、被害者がいて そこから仕事... 金になればの話。 害がないとか、金にならないとかであれば 特に関与しない。 玄翁は「どう説明すれば良いかのう... 」と 少し迷って、話を続けた。 「奴らは、他を認める ということがない。 己の唯一神以外の者は、全て悪なのじゃな。 他の者にとっての信ずる神であっても もちろん儂等も」 「だからって、危険は ないんじゃないか? 玄翁や榊を狩りに来た訳じゃないだろうし。 店で、賭け やってたんだろ?」 朋樹は、肩に届く艶やかな黒髪を 雑にかきあげながら、前半は 玄翁に、後半は オレに言った。 なんだろう。見慣れてはいるが こういうしぐさが自然に(サマ)になるヤツって。 朋樹は、背はオレより少し低いが、脚も長く モデルばりに均整が取れている。 二重の眼は黒眼の色が深い。 整った鼻や唇で、全体的に しゅっとしていて ガキの頃から よくモテた。 まあ、そりゃ様になるか。 ともかく、オレも話に入る。
/233ページ

最初のコメントを投稿しよう!