芭蕉紀行漂泊の憧憬  2

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○伊賀国(現在の三重県伊賀市)で生まれたが、その詳しい月日は伝わっていない。出生地には、赤坂(現在の伊賀市上野赤坂町)説 と柘植(現在の伊賀市柘植)説の2説がある。 これは芭蕉の出生前後に松尾家が柘植から赤坂へ引っ越しをしていて、引っ越しと芭蕉誕生とどちらが先だったかが不明だからである。 阿拝郡柘植郷(現在の伊賀市柘植)の土豪一族出身の父・松尾与左衛門と、百地(桃地)氏出身とも言われる母・梅の間に次男として生まれる。 兄・命清の他に姉一人と妹三人がいた。 松尾家は平氏の末流を名乗る一族だったが、当時は苗字・帯刀こそ許されていたが身分は農民だった。 母の梅は百地氏であり、母の父(母方祖父)は伊賀流忍者の祖の百地丹波とされているため、百地丹波の孫として忍者説がささやかれている。
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