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プロローグ
「へっバ~カバ~カ!」
「うっせ! うっせ!」
遂に最終戦争が勃発した。
静穏に守られた宇宙は、奴の壮絶な精神攻撃により無慈悲な戦場へと変貌を遂げる。
「お前の母ちゃん……ルルルルゥ~♪」
「思いつかなかったのか……」
だからってハミングはねぇだろう。
俺は奴の精神波動に屈しない。
「……飽きちゃった」
「はえーよ」
戦いは即、終わった。
「──なあ仲間になってくれよ~。い~じゃんかよ~。頼むよ~」
「あっちに行ってください。人を呼びますよ?」
「ちょっと呼んで欲しい気が……。マジで誰か来たらもう、ホラーだね」
しつこい女だ……。俺は相変わらず宇宙でふわふわしながら適当に聞き流す。
あ、語り手です。
え~、ここは地球からそう離れていない宇宙空間で。
──まったく、神であり宇宙であり全てのモノと共にあるこの俺が、チョット暇潰しにかつて少年だった時の身体を構成して腰をクネクネさせていたらこの女は「ぶふっ! 何よその儀式」とか唐突に参上しやがって。
あ、参上っていっても姿は構成していなく、彼女は声だけ俺に届けています。
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