said,大西 仁

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said,大西 仁

1人の男が薄暗い部屋の中、机と向かい合っていた。頼りないスタンドライトで手元を照らし、真っ白な紙に鉛筆を走らせている。 男の名は大西仁(おおにしひとし)。有名な画家である。 彼の(えが)く世界は生と死について考えさせられるものであり、その魅力に惹き付けられた者も少くはない。 神経質に引かれた鉛筆の線に、美しく切なげに着色されたその絵は、まさに芸術品であった。
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