先輩からのコワーイメール

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先輩からのコワーイメール

 〈高蔵台高校一年一組三十八番。松山洋介(まつやまようすけ)君!  携帯の番号、勝手に変えてどういうつもり? 私だって怒るから!  いくら君だって・・・  放課後、高蔵台高校校門前で待っるから。  君が抵抗したって連れてく!   君が尻尾振ってる『古典研究会』の大町先輩にも会えなくなるね。  ロープ持ってくよ!  おったのしみに!〉  朝、美影さつき《みかげさつき》先輩からのメール。僕にとっての死刑宣告。  この女性(ひと)、嘘つかない。本気。  (知ってる。僕のこと、何もかも・・・なぜ・・)  女子校の霊華(れいか)女学園二年生。学校自体、隣の市だからまさかここに来るなんてないと思ってたのに。  でも考えてたら、JRに乗って十五分で着く距離。  どうしよう・・・  今日、学校休もうかって思った。   古文がトップな以外、目立たず騒がれずの地味な一年生の僕。休んだって騒がれないさ・・・  大町先輩に会えないのは残念だけど・・・  でも今日、休んだって永遠に休める訳じゃない。  結局、翌日に持ち越されるだけ・・・  それにしても、僕、携帯の番号、メールアドレスだって変えたのに、いつの間に?     
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