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普通は即離婚と思うが、それは有紀の問題だから俺には分からない。
とにかく今では、息子と母親は有紀を完全無視で結婚前の状態に戻ったみたいだった。
しかし有紀は全くの孤立状態になったかというと、そうでもなかった。
夫婦はそれなりの夫婦生活も営んでいた。晴彦は有紀も母親も二人とも自分の物にしておきたかったのだ。
そんな歪な生活も一年が過ぎて、女二人の間には、おぞましいほどの嫉妬と憎悪が沸沸と湧き出て、それはそれぞれの心の中で大きく育っていった。
程なくして、有紀は妊娠した。有紀は「勝った!」と心の中で叫んだ。
その報告を息子から聞いた和子は、「生ませる訳にはいかない」と心の中で呟いた。
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